ぶら下がり健康器に期待できる効果とは?使い方や鍛えられる部位
「ぶら下がり健康器ってどんな効果があるの?」「どんなトレーニングができる?どの筋肉が鍛えられる?」
このような疑問をお持ちではありませんか?
ぶら下がり健康器は、チンニングスタンド(懸垂スタンド)とも呼ばれている健康器具です。ぶら下がるだけで腰痛予防などの効果が期待できることや、自宅で背中などの筋肉を効率よく鍛えられることから、年齢・性別を問わずおすすめできます。
この記事では、ぶら下がり健康器の具体的な効果を解説します。記事の後半では、おすすめのぶら下がり健康器も紹介していますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
ぶら下がり健康器に期待できる効果
ぶら下がり健康器を使った運動を取り入れることで、以下のような効果が期待できます。
- 姿勢の改善
- 腰痛の予防
- 全身のリラックス
- 筋肥大や筋力向上
- ダイエット
それぞれ、詳しくみていきましょう。
姿勢の改善
ぶら下がり健康器にぶら下がって全身を伸ばすことで、猫背や巻き肩、ストレートネックなどの姿勢改善が期待できます。
日常生活では背中や肩の筋肉を伸ばす機会がほとんどないため、普段あまり運動しない人ほど、より効果を実感しやすいでしょう。とくに姿勢が悪く、長時間のデスクワークによる肩こりや、体の不調を感じている人におすすめです。
姿勢が悪くなると全身の血流が悪化し、内臓の不調や体のバランス、メンタルヘルスに影響が出ると言われています。
部屋にぶら下がり健康器を設置しておけば、背中や肩を伸ばすことが習慣になり、体の不調が改善されるかもしれません。
腰痛の予防
ぶら下がり健康器にぶら下がることで、腰回りの筋肉が柔軟になり、腰痛の予防が期待できます。
腰痛は同じ姿勢を長時間続けることや、運動不足で腰回りの筋肉がこり固まることによって起こりやすいです。とくに長時間の立ち仕事やデスクワークが多い方、重いものを頻繁に持つ仕事の方は、腰痛になりやすいと言われています。
また、テレワークの普及によって体を動かす機会がさらに減り、腰痛を感じる人が増えたという調査結果もあります。
参照:第一三共ヘルスケア株式会社|3人に2人が感じる「テレワーク不調」 肩こり・腰痛が多く、業務効率低下に
自宅にぶら下がり健康器があればいつでもぶら下がり運動ができるため、腰痛の予防・軽減が期待できるでしょう。
全身のリラックス
ぶら下がり健康器にぶら下がることで、全身の筋肉がストレッチされ、リラックス効果が期待できます。筋肉や関節をゆっくり伸ばす「静的ストレッチ」には、副交感神経を優位に働かせ、心身をリラックスさせる効果があるからです。
また、ストレッチは幸せホルモンである「セロトニン」の分泌を促すとも言われており、心身の安定や、疲労回復、睡眠の質向上なども期待できます。
ただし、懸垂などの激しい運動をすると交感神経が優位になり、血圧や心拍数が一時的に上がります。就寝前などリラックスしたいときは、軽くぶら下がって筋肉を伸ばす程度にしておきましょう。
筋肥大や筋力向上
ぶら下がり健康器を使って筋トレをすることで、上半身の筋肥大や筋力向上が期待できます。
ぶら下がり健康器はぶら下がる機能だけのシンプルな商品から、本格的な筋トレもできる多機能な商品まで種類が豊富です。
背中を鍛える「懸垂(チンニング)」はもちろん、大胸筋を鍛える「ディップス」、腹筋を鍛える「レッグレイズ」などの筋トレができる商品もあります。
とくに、背中の筋肉はトレーニング器具なしで鍛えるのが難しいため、ぶら下がり健康器があると便利です。
耐荷重250kgまで対応した頑丈な商品もあり、ハードなトレーニングをしたい方も満足できるでしょう。
ダイエット
ぶら下がり健康器を使って筋トレすることで、ダイエット効果も期待できます。筋トレによって筋肉量が増えると、基礎代謝※が上がり、1日の消費カロリーが増えるからです。
※体温維持、心臓や呼吸に必要なエネルギーなど、生きているだけで消費されるカロリーのこと
また、レッグレイズなどの運動で腹筋を鍛えれば、ぽっこりお腹を引き締める効果も期待できます。
ただし、ぶら下がり健康器を使った運動自体の消費カロリーはそれほど高くない点は理解しておきましょう。あくまで、筋肉量を増やすことで「痩せやすくなる」「引き締まって見える」という副次的な効果があるだけです。
カロリーを消費したい場合は、ランニングなどの有酸素運動も取り入れるのがおすすめです。
ランニングマシンはダイエットに効果がない?効果的な使い方を解説
ぶら下がり健康器でできる筋トレと鍛えられる部位
ぶら下がり健康器はぶら下がるだけでなく、負荷を上げて筋トレにも使用できます。
ぶら下がり健康器でできる主な筋トレと、鍛えられる部位は以下のとおりです。
トレーニング種目 | 鍛えられる部位 |
---|---|
懸垂(チンニング) | 背中(広背筋、大円筋、僧帽筋)、二の腕(上腕二頭筋)、前腕(前腕屈筋、群前腕伸筋群) |
ディップス | 胸(大胸筋下部)、肩(三角筋)、二の腕(上腕三頭筋) |
レッグレイズ | 腹筋(腹直筋)、腰回り(腸腰筋) |
それぞれ、詳しくみていきましょう。
懸垂(チンニング)
懸垂(チンニング)は、ぶら下がり健康器にぶら下がり、背中や腕の筋肉を使って自分の体を引き上げるトレーニングです。
懸垂では主に、以下の筋肉を鍛えられます。
- 背中(広背筋、大円筋、僧帽筋)
- 二の腕(上腕二頭筋)
- 前腕(前腕屈筋、群前腕伸筋群)
背中の筋肉は非常に大きく、広背筋や大円筋など背中の外側の筋肉を肥大させることで、逆三角形のシルエットを作る効果が期待できます。女性であれば、背中にボリュームが出ることでキュッとくびれたウエストラインが際立つでしょう。
懸垂の特徴は、手幅やグリップの持ち方を変えることにより、メインで使う筋肉(主働筋)を変えられる点です。手幅を狭くすると腕の筋肉を使いやすくなり、広くすると背中の筋肉を使いやすくなります。
なお、通常の懸垂は自分の体重を支える中~上級者向けの種目です。初心者の方はゴムバンドなどで補助し、負荷を調節するとよいでしょう。
ディップス
ディップスは平行なバーに両手を乗せて、胸や肩、腕の力で自分の体を上下させるトレーニングです。
ディップスでは、主に以下の筋肉を鍛えられます。
- 胸(大胸筋下部)
- 肩(三角筋)
- 二の腕(上腕三頭筋)
大胸筋下部を鍛えることで、胸と腹筋の境目がハッキリし、メリハリのある上半身になります。
ディップスを行う際は、脚をクロスし、上半身を少し前傾させましょう。上半身が垂直の状態で行うと三角筋前部に過剰な負荷がかかり、怪我につながる可能性があります。
また、ひじの開き方もポイントです。大胸筋に効かせたい場合はひじを開き気味に、上腕三頭筋に効かせたい場合はひじを閉じて行うとよいでしょう。
ディップスも懸垂と同じく、自分の体重を支える中~上級者向けの種目なので、初心者の方はゴムバンドなどで負荷を調節するのがおすすめです。
レッグレイズ
レッグレイズとは、両脚を上げ下げすることで腹筋を鍛えるトレーニングです。レッグレイズにはいくつかバリエーションがあり、ぶら下がり健康器などにぶら下がった状態で行うレッグレイズは「ハンギングレッグレイズ」とも呼ばれています。
レッグレイズで鍛えられるのは、主に以下の筋肉です。
- 腹筋(腹直筋)
- 腰回り(腸腰筋)
腹筋を鍛えることにより、お腹周りのシェイプアップや、腰痛の予防などが期待できます。腸腰筋などのインナーマッスルも鍛えられ、さまざまなスポーツのパフォーマンス向上が見込めるのもメリットです。
レッグレイズはひざを伸ばして行うと負荷が大きいため、最初はひざを曲げて行うと良いでしょう。
また、ぶらさがり健康器の種類によっては、レッグレイズ用の背もたれ・肘掛けが付いています。より腹筋に集中できるため、腹筋を鍛えたい方は背もたれや肘掛け付きの商品を選ぶとよいでしょう。
ぶら下がり健康器の効果的な使い方のポイント
ぶら下がり健康器の効果を最大限高めるには、次のことを心がけておくことが大切です。
- 長期的に続けることが重要
- ダイエット効果を期待する場合は食事制限も行う
それぞれ、詳しく解説していきます。
長期的に続けることが重要
ぶらさがり健康器は、長期間続けることが大切です。体や筋肉は少しずつ変わるものなので、1度使っただけで効果を実感することは難しいでしょう。
まずは1日数十秒ぶら下がるだけでも大丈夫です。毎日少しずつでも継続することで、効果が現れます。
ぶら下がることすら難しい場合は、台などを使って脚が付く状態で行いましょう。肩や背中の筋肉を軽く伸ばすだけでも、毎日続けることで効果を期待できます。
手帳やスマホの習慣化アプリなどを使って、トレーニング内容を記録してみるのもおすすめです。
ダイエット効果を期待する場合は食事制限も行う
ぶら下がり健康器によるダイエット効果を期待するなら、食事もしっかり管理する必要があります。ぶら下がり健康器の運動自体は消費カロリーが低く、ぶら下がる運動だけで痩せるのは難しいからです。
ダイエットを成功させるためには、摂取カロリーと消費カロリーのバランスを意識しましょう。合わせてぶら下がり健康器で筋肉量を増やせば、より効率的なダイエットに繋がります。
ぶら下がり健康器のデメリット
ぶら下がり健康器は、さまざまな効果が期待できる健康器具です。
ただし、以下のようなデメリットもあります。
- 運動強度が高め
- 設置するために広めの場所が必要
それぞれ、詳しくみていきましょう。
運動強度が高め
ぶら下がり健康器で行う運動は強度が高めであり、運動不足の方や、運動に慣れていない方は難しく感じる場合があります。
とくに懸垂やディップスなどのトレーニングは両手で自分の体重を支える必要があり、最初から自重で行うのは難しいでしょう。体重が重い方は、なおさら難しく感じるはずです。
筋力や握力に自信がない場合は、台や床に脚を付けて体重を分散し、負荷の低い状態から始めてみてください。
また、パワーグリップなどの握力補助具を使用するのもおすすめです。
パワーグリップを手首に装着し、ぶら下がり健康器の懸垂バーにベロ部分を巻きつけることで、握力をほとんど使わずにぶら下がれます。
設置するために広めの場所が必要’
ぶら下がり健康器は、設置するために広めのスペースが必要になります。安定性確保のため、脚が長めに設計されているからです。
商品によって大きさは異なりますが、おおむね100cm四方のスペースが必要になります。部屋の高さは日本の建築基準法に準拠した住居(高さ210cm以上)であれば問題ありません。
設置しやすいコンパクト設計な商品もありますので、「置く場所がなくて躊躇している」という方はチェックしてみてください。
おすすめのぶら下がり健康器3選
おすすめのぶら下がり健康器を3つご紹介します。それぞれ特徴が異なりますので、自分の目的にあった商品を見つけましょう。
BW-BLS04
画像出典:YouTen BW-BLS04
価格 | 12,900円(税込) |
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本体サイズ | 本体:W720mm×D910mm×H1880-2330mm 懸垂バー:W1020mm |
耐荷重 | 250kg |
カラーバリエーション | ハンマートーン、レッド、イエロー、ホワイト |
おすすめポイント | ・耐荷重250kgの堅牢設計 ・レッグレイズに便利な3Dパット搭載 ・さまざまなグリップで懸垂ができる4WAY懸垂バー ・高さを11段階で調節可能 |
BW-BLS04は、耐荷重250kgのしっかりとした作りが特徴のぶら下がり健康器です。床に接する脚部分が長めに設計されており、揺れやぐらつきを気にすることなくトレーニングに集中できます。
懸垂バーの中央にスペースがあるのもポイントです。このスペースのおかげで、懸垂をするときにより高い位置まで体を引き切ることができ、効率的に背中を鍛えられます。
レッグレイズに使用できる3Dパット(肘掛け・背もたれ)も付いており、背中や腹筋をしっかり鍛えたい方、本格的に筋トレがしたい方におすすめです。
YT-BLS05
画像出典:YouTen YT-BLS05
価格 | 6,780円(税込) |
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本体サイズ | W635mm×D690mm×H1700-2235mm |
耐荷重 | 85kg |
おすすめポイント | ・家庭向けのコンパクト設計 ・アームレストでレッグレイズなどをサポート ・高さを11段階で調節可能 |
YT-BLS05は部屋に置きやすいコンパクト設計が特徴のぶら下がり健康器です。横幅63.5cm、奥行き69cmのスペースがあれば設置できます。
「H型支柱」や「2点支え方式」を採用し、スリムでありながら強度と安定性に優れているのもポイントです。ただし耐荷重が85kgまでなので、体格が大きい男性の方やハードなトレーニングをしたい方には向いていません。
軽めのトレーニングをしたい年配の方や、女性の方におすすめです。
YT-BLS01
画像引用:YT-BLS01
価格 | 7,990円(税込) |
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本体サイズ | W1030mm(懸垂バーの幅を含め)×D750mm×H1960~2260mm |
耐荷重 | 100kg |
おすすめポイント | ・コンパクト設計と堅牢性を両立 ・ボルダリングから発想を得たグリップを搭載 ・高さを7段階で調節可能 |
YT-BLS01は、コンパクトさと堅牢性を両立したぶら下がり健康器です。コンパクトでありながら耐荷重は100kgあり、本格的なトレーニングにも使用できます。
ボルダリングから発想を得た新しい形状のグリップを懸垂バーに搭載しており、幅広いトレーニングができるのも特徴です。
軽く運動したい初心者の方から、本格的に体を鍛えたい男性の方まで、広くおすすめできる商品です。
ぶら下がり健康器を正しく使って効果を実感しよう
ぶら下がり健康器は、ぶら下がることによって姿勢の改善や腰痛の予防など、さまざまな効果が期待できる健康器具です。
健康維持はもちろん、本格的な筋トレにも使用できるため、年配の方から体を鍛えたい男性の方、綺麗なボディラインを目指す女性まで幅広く人気があります。
ぶら下がり健康器は、家庭向けの商品も多数販売されています。自宅でぶら下がり運動をしたいという方は、本記事で紹介したおすすめ商品もチェックしてみてください。