フィットネスバイクの負荷の目安は?心拍数から強度を計算する方法
「フィットネスバイクではどのくらい負荷をかけたらいいの?」
「そもそも負荷ってどうやって調整するの?」
このようにお悩みの方もいるのではないでしょうか。負荷の目安は運動の目的によっても異なります。
今回はフィットネスバイクの負荷の目安や、心拍数から強度を計算する方法を解説します。フィットネスバイクでの運動方法に迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
※「エアロバイク(AEROBIKE)」は、コナミスポーツ株式会社の登録商標であり、本記事ではフィットネスバイクと記載しています。
目次
フィットネスバイクの負荷の目安は?
フィットネスバイクの負荷は、運動中の心拍数を目安に設定します。目標となる心拍数で運動を継続できるよう、フィットネスバイクの負荷を調整しましょう。
ここでは、次の3つの目的ごとに理想の負荷設定を解説していきます。
- ダイエット
- 体力・持久力向上
- 運動不足解消や健康維持
自分の目的に合ったものを参考にしてください。
ダイエットのための理想の負荷設定
ダイエットのためにフィットネスバイクで運動をする際は、最大心拍数の50~65%程度の負荷になるよう調節しましょう。最大心拍数の50~65%は運動を長く継続できるギリギリの負荷であり、最も効率的にカロリーを消費できるとされています。
最大心拍数の計算式は「220-年齢」で求められます。
例)30歳の場合
最大心拍数:220-30=190回/分
目標心拍数:190×0.5~0.65(50~65%)=95~123.5回/分
自分の年齢を当てはめて計算してみましょう。ダイエットを目的にフィットネスバイクで運動をするにあたり、目標となる心拍数がわかります。
運動時間は20分〜40分程度、ペダルの回転数は1分間に50〜60回くらいを目安にするとよいでしょう。
体力・持久力向上(HIIT)のための理想の負荷設定
体力や持久力の向上を目指す場合はHIIT(ヒット)がおすすめです。
HIITは強い負荷の運動と短い休憩を交互に行うトレーニングのことで、日本語では「高強度インターバルトレーニング」ともいいます。最大酸素摂取量の向上が期待でき、体力向上や持久力向上に効果的です。
HIITを行う際には、設定した運動時間でギリギリ動作を続けられるような負荷に設定しましょう。
HIITの方法にはいくつかのバリエーションがありますが、その中の1つ「タバタ式」を紹介します。まずタバタ式では、20秒全力で漕いだときにギリギリ動作を続けられるくらいの負荷に設定します。
最初は「20秒漕いで40秒休憩」「30秒漕いで30秒休憩」くらいから始めて、徐々に負荷を上げていくのがおすすめです。
タバタ式は負荷が高いので、特に運動に慣れていない方は短めの時間から行いましょう。
運動不足解消や健康維持のための負荷設定
運動不足解消や健康維持のためには「ニコニコペース」を目安に運動します。ニコニコペースとは、苦しさを感じることなく、ニコニコと笑顔を保ったまま運動できる強度のことです。
ニコニコベースを保てる心拍数の目安は、138-(年齢÷2)で求められます。
例)40歳の場合
目標の心拍数 138-(40÷2)=118回/分
40歳の場合、心拍数は118回を保つようにして漕ぎましょう。自分の年齢に当てはめて計算すると、自分に合った心拍数を求められます。
運動不足の解消が目的ならあまり無理をせず、5分〜15分程度を目安に運動を始めるのがよいでしょう。
フィットネスバイクで負荷を上げて運動する際のポイント
フィットネスバイクで負荷を上げたいときは、次のポイントを意識しましょう
- 無理のない負荷から始める
- 筋トレも並行して行う
- 朝起きて食事を食べる前に行う
「効果的に運動したい」と考えている方に役立つ内容です。
無理のない負荷から始める
運動が苦手な方や久しぶりに運動する方は、軽い負荷から始めましょう。無理をして激しい運動や長時間の運動をするよりも、軽い負荷や短時間でもよいので継続できるほうが効果は出やすいです。
最初から張り切りすぎると三日坊主になったり、ケガをしたりする恐れもあります。
日常生活に無理なく運動を取り入れられるようになってきたら、少しずつ負荷を増やしていきましょう。
筋トレも並行して行う
フィットネスバイクで効率よくカロリーを消費したい場合は、筋トレも並行して行うのがおすすめです。筋トレをすると一時的に成長ホルモンが分泌され、その後の有酸素運動での消費カロリーが増えます。
また筋力が安定すると筋持久力も向上するため、代謝が上がるだけでなく疲労しにくくなる、疲労回復する力がアップするなどの効果も期待できます。
効果的にフィットネスバイクを使用したい場合は、筋トレも取り入れてみましょう。
朝起きて食事をとる前に行う
朝起きてすぐの空腹時は、脂肪を燃焼しやすい状態です。そのため、食事をとる前に運動するのが理想的です。朝起きてすぐに行うトレーニングのことを「ファステッドカーディオ」といいます。
有酸素運動では最初に血中の糖が消費されたあとに、脂肪が消費されます。空腹時は血中の糖が少ないため、脂肪燃焼に至るまでの時間が短くなり、効率的にカロリーを消費することが可能です。
脂肪燃焼を目的としている場合は、朝起きてすぐのフィットネスバイクを習慣にしてみてはいかがでしょうか。
フィットネスバイクの負荷設定時の注意点
フィットネスバイクの負荷を設定するときは、下記の2つに注意しましょう。
- ダイエット目的であれば重すぎる負荷をかけない
- 1日の運動は40分程度にしておく
負荷を重くして、長時間運動をすればいいというものではありません。運動のやり方を間違えると逆効果となる場合もあるため、フィットネスバイクで運動をする前に確認しておきましょう。
ダイエット目的であれば重すぎる負荷をかけない
ダイエット目的の場合は、重すぎる負荷をかけないことが大切です。負荷をかけすぎると筋トレとしての要素が強くなり、脚が太くなるおそれがあります。
また、強すぎる負荷をかけた運動は有酸素運動ではなく、無酸素運動です。無酸素運動では脂肪を消費しにくいため、ダイエットの効率が悪くなってしまいます。
フィットネスバイクでダイエットをする際は、負荷を軽めにして20分〜40分程度の運動を行いましょう。
1日の運動は40分程度にしておく
1日の運動は40分程度にしておきましょう。長時間の有酸素運動は筋分解を起こすおそれがあるためです。
筋分解とは、筋肉のたんぱく質が分解され、アミノ酸に変化することです。長時間トレーニングを続けると体内のエネルギーが枯渇するため、筋肉を分解することでエネルギー源のアミノ酸を生み出そうとします。すると、運動しているにもかかわらず筋肉量が減少してしまうのです。
筋分解で筋肉量が減ると基礎代謝が低下し、消費カロリーも少なくなってしまいます。フィットネスバイクでの運動は、長くても60分程度に抑えておくのが無難です。
フィットネスバイクの負荷の目安は目的によって変わる
フィットネスバイクの負荷の目安は、目的によって変わります。
- ダイエット:最大心拍数の50~65%程度の負荷
- 体力・持久力向上:強い負荷の運動と短い休憩を交互に行うHIIT(ヒット)
- 運動不足解消や健康維持:ニコニコペース(笑顔を保ったまま運動できる強度)
上記の負荷設定を目安にトレーニングを行うと、狙った効果が得られます。フィットネスバイクで理想の体を目指しましょう。