ランニングマシンで酔う原因とは?酔いやすい人の特徴と対策
「ランニングマシンを使用すると、乗り物酔いをしたようになる」
「ランニングマシンを使用しても酔わない方法を知りたい」
このようにお悩みの方もいるのではないでしょうか。
ランニングマシンを使用したときの酔いは、三半規管の混乱が原因です。酔う・酔わないは体質によるものの、酔わないようにする対策は存在します。
今回はランニングマシンで酔う原因と、酔いやすい方の特徴や対策を解説します。ランニングマシンを使用すると酔った感覚になりやすい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
1.ランニングマシンを使用して酔う原因とは?
ランニングマシンで酔ってしまうのは、三半規管の混乱が原因です。三半規管は耳の奥に存在する器官で、平衡感覚を司っています。
通常のウォーキングやランニングは常に景色が変わりますが、ランニングマシンは景色が一定で変化しません。ランニングマシンから降りると、急に動きに合わせて景色が変化する状態に戻るため、脳の処理が追い付かなくなることがあります。
脳の処理が追い付かなくなることで三半規管が混乱し、めまいやふらつき、吐き気など酔ったような感覚になるのです。このような状態を「視覚性めまい」や「視運動性めまい」と呼びます。
2.ランニングマシンの使用で酔いやすい人の3つの特徴
ランニングマシンの使用で酔いやすい方には、次の3つの特徴があります。
- 自律神経のバランスが崩れている人
- 血流が悪い人・貧血の人
- 鉄分やマグネシウムなどの栄養が不足している人
1つでも心当たりがある場合は、ランニングマシンで酔ってしまう可能性があります。2つ以上当てはまる方は要注意です。
自律神経のバランスが乱れている人
自律神経のバランスが乱れている方は三半規管の混乱を引き起こし、酔いやすいです。
自律神経である交感神経と副交感神経は、代謝や体温など体内のさまざまな機能を司っています。そのため自律神経のバランスが崩れると心や体に影響が出て、三半規管の混乱も起こりやすくなるのです。
疲れが溜まっている方やストレスを抱えている方は自律神経のバランスが乱れがちであり、ランニングマシンを使用した際にも酔いやすいでしょう。
血流が悪い人・貧血の人
血流が悪い方や貧血の方は酸素不足に陥りやすく、ランニングマシンで酔いやすい傾向にあります。酸素不足の状態は、三半規管の働きに悪影響を与えるためです。
運動をすると、通常時よりも酸素の消費量が増えます。血流が悪い方や貧血の方はただでさえ酸素が不足しやすい状態であるため、ランニングマシンを使用した際に酔いやすいのです。
鉄分やマグネシウムなどの栄養が不足している人
ランニングマシンで酔いやすい方は、日々の食生活で栄養が不足している可能性があります。鉄分やマグネシウムが不足すると貧血になり、めまいやふらつきといった症状が出やすいです。
もともと貧血ではなくても、栄養不足で貧血傾向になり、酔いやすくなる可能性があります。
3.ランニングマシンでの酔いを防ぐ4つの対策
ランニングマシンで酔いを防ぐには、次の4つの対策が有効です。
- 睡眠不足や疲労が溜まっている日は運動を控える
- 運動終了後はスピードを落としてから降りる
- スマホやテレビなどで動画を観ながら運動する
- ランニングマシンに傾斜を設定して使用する
順番に解説していきます。
睡眠不足や疲労が溜まっている日は運動を控える
睡眠不足の日や疲労が貯まっている日は運動を控えましょう。疲労により自律神経が乱れると、めまいや吐き気を感じやすくなります。
運動をする場合、まずは生活習慣を見直して自律神経を整えることが大切です。栄養バランスのいい食事をとる、睡眠時間を確保するなどして生活習慣を整えましょう。
運動終了後はスピードを落としてから降りる
ランニングマシンでの運動を終了する際は、徐々にペースを落としながら降りるようにしましょう。急にスピードを落とすと体の動きと視覚のズレが大きくなり、酔いが生じやすいからです。
3分ほど時間をかけてペースを落としながらマシンを停止すると、三半規管の混乱を防ぎ酔いにくくなります。運動プログラムが設定できるランニングマシンであれば、メインの運動終了後に自動的に速度を落としてくれます。
運動後の酔いがつらい方は徐々にペースを落とし、最後は歩くようにして降りるのがおすすめです。
スマホやテレビなどで動画を観ながら運動する
スマホやテレビなどで動画を見ながら運動すると三半規管の混乱が起きにくくなり、酔いを防げます。
動画に集中していれば、周囲の固定された景色に意識が向きません。また動画自体が動いているため、ランニング中に景色が動かないという問題も解消できます。
運動後に酔ってしまう方は、動画を見ながら運動することを試してみましょう。
ランニングマシンに傾斜を設定して使用する
ランニングマシンに傾斜を設定して使用すると、酔いを防げる場合があります。
酔いの原因として、体の上下動が三半規管を混乱させているケースも考えられます。この場合ランニングマシンに傾斜をつけると、体の上下動を抑制できるため、酔いを防げるでしょう。
4.ランニングマシンで酔う原因を知って対策しよう
ランニングマシンの使用後に三半規管の混乱が起こると、めまいや吐き気など乗り物酔いのような感覚に陥ります。自律神経の乱れや貧血、栄養不足は酔いの原因であるため、まずは運動をする前に生活習慣を見直して体調を万全にすることが大切です。
それでも酔ってしまう場合は、次のような工夫をしてみましょう。
- 運動終了後はスピードを落としてから降りる
- スマホやテレビなどで動画を観ながら運動する
- ランニングマシンに傾斜を設定して使用する
ランニングマシンを利用する際は、これらの工夫をすることで酔いにくくなります。運動後の酔いに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。